制服本の本棚(紹介と感想)

制服本の本棚(紹介と感想)

コミケ戦利品の制服本を紹介します。時々は商用本も紹介したい。私の備忘録要素強めです。

おしごと制服紀行

「おしごと制服紀行」
 CropWorks/Sr38
 2016年12月(C91)初版

作者の出張先で見かけた制服を紹介する新シリーズ。出張先が大都会でない点がいいですね。閑散としている地域だけに、(地元民以外は)全てが初見の制服になると思います。

舞台は宮崎県小林市。一部の乗り鉄以外は地名も初めて聞く場所ではないでしょうか。流石に高校数も少なく紹介は3校です。形式は冬服夏服のイラストと制服紹介文の王道スタイル。制服は九州というと派手で奇抜なイメージがありますが、小林市に関しては割とオーソドックスな感じです。考えてみたら、派手な制服が至る所に転がっているわけないんですけどね。

本シリーズは、しばらく南九州の制服を紹介していくそうです。今後も初見の制服が見られると思うと楽しみであります。

掲載3校
・宮崎県立小林高校
・小林西高校
・宮崎県立小林秀峰高校

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阪急沿線高校制服カタログ 2016 Red

「阪急沿線高校制服カタログ 2016 Red」
しおさいと/ササキシオリ
2016年12月(C91)初版

マローンで配色された上質な表紙は鉄道ファンならずとも阪急の本だ!とわかるのではないでしょうか。冬コミでは完成版が間に合わず準備号だそうです。詳しい感想はここでは割愛。完成版に対して今号はメイキング過程が見える準備号として、見比べてみるのも面白いでしょう。

金蘭千里高校
・京都明徳高校
京都光華高校
百合学院高校
・松蔭高校
神戸海星女子学院高校
園田学園高校
・京都両洋高校
履正社高校
京都産業大学附属高校
京都成章高校
・梅花高校
・英真高校

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静岡県 女子高校生制服図鑑6

「静岡県 女子高校生制服図鑑6」
PERFECT SEA/ふじの芳夏
2016年12月(C91)初版

静岡県の高校制服図鑑も6冊目。綺麗なデザインの本ですね。暖色と寒色をうまく合わせた配色のセンスが、遠目からでも作者さんの本だと一発でわかります。

各校とも冬服と夏服を2体のイラストで紹介しています。学校と制服を小見出しで紹介する、制服本の定番スタイルと言って良いでしょう。見た目に個性的な制服ばかりを紹介しているわけではありません。しかし、聖隷クリストファー高校の前箱が他に比べてとても大きいボックスプリーツスカートとか、よく見るとその違いに驚く通好みのセレクションな気がします。

本書にはあとがきはないのですが、セレクション理由は何処かで知りたいなと思いました。静岡城北のマオカラージャケット、湖西の色遣いがセーラー服のように見えるオーバーブラウスなど、よく観察しないと気づかない通好みの制服が静岡には多いように思えます。過去含めて全巻揃えて読んでみたいですね。

掲載10校
・静岡県立伊豆中央高校
・静岡県立科学技術高校
・静岡県立湖西高校
・浜松修学舎高校
聖隷クリストファー高校
・静岡県立静岡城北高校
・静岡県立袋井高校
藤枝明誠高校
・静岡県立磐田農業高校
・静岡県富士見高校

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Uniform anatomy@TKG

「Uniform anatomy@TKG」
Uniform-holic/月城さくら
2016年12月(C91)初版

横浜市の私立女子校、高木学園女子のみ丸々一冊の制服本。過去に同様の本だと東京女学館の制服本くらいしか思いつかない。ちなみに作者の前作はフェリス&横浜隼人の二校比較で、本のスタンスは制服に関する情報量で勝負!ということらしい。

というわけで、非常に抑えが効いたクールな表紙を開けて読み進めてみる。表紙は現行制服が前面に出ているのだが、これがまたかっこいい。良いデザインです。

1908年(明治41年)から、1928年(昭和3年)、1993年(平成5年)、2010年(平成22年)と四世代に渡りイラストで制服紹介されているのですが、その制服全て(!)に詳細な解説が付与されている。これは驚異的で、時代を遡るほど写真も情報も乏しい中、よくぞ調べました、という出来栄えです。よほど文献を紐解いたのでしょう。初代制服から二代目制服で採用されていた金属のベルトバックルかっこいいな。時代の流れとは言え、制服は決して古臭くないと思うのですがモデルチェンジは寂しいですな(跡見学園の制服をフラッシュバックで思いつつ)。

三代目はブランド制服。そして現行制服に至るのですが、エンブレムの変遷の解説など本当に痒いところに手が届く内容ですね。コート、カバン、靴下など指定品全てに目配りしており、その情報量に圧倒されます。現行制服になれば情報量も増え、在校生かと思うほどチェックパターンなど詳細な言及があったり脱帽です。ひょっとしたら生徒さんより詳しいかも知れないですね。

高木学園女子と言えば、袖口に入る3本のピンタックです。2代目はジャケットのセンターにも入っていて、現在はありませんが、袖口のピンタックは健在。ブランド制服以後もアイデンティティとして残す点は、学校制服として大変評価したい点です。ほぼ文句のつけようがない本書ですが、唯一の心残りは3本のピンタックの由来が調べきれなかったこと。一本は横浜を表しているそうですが、残りは不明だとか。どこかで確認されたら、作者さんのアップデートを期待したいと思います。

タイトルの通り、特定の学校制服の解体新書な訳ですが、作者さんの狙いは十二分に伝わっていると言えるでしょう。学術的な意味でも資料価値は高く、この角度からのアプローチが制服本としてあるんだ、と是非とも読んでいただきたい一冊です。願わくば、色々な作家さんが自分のお気に入りの学校制服を本書のように解体新書して欲しいですね(他力本願)

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制服咲道楽4

「制服咲道楽4」
かんむりとかげ/つん
2016年12月(C91)初版

麻雀漫画の咲-saki-のキャラクターに実在制服を着せてみるイラスト本の最新作。過去のレビューはこちら

最新刊も期待を裏切らない秀作。過去の路線を決して裏切らない姿勢が心地よい。もはや"咲制服"という一つのジャンルを確立したんじゃないかという貫禄があります。

私は咲制服本に出会ってから、DVD借りて「咲-saki-」を見始めました。制服本として解説が大変ためになる本シリーズですが、sakiを知っていると相乗効果で面白いですね。sakiのキャラが地元の学校の制服を着るコンセプトになっていますが、その通りだったりニアミスだったり。弘前大学教育学部附属中学校は南北海道代表の真屋由暉子が着用しニアミスなのですが、透けて見えるようなレース生地のスカーフなら、東横桃子に着せたら面白んじゃね?とか、本作のコンセプトを覆してしまうような意見も、ファンなら言えると思います。

余談が過ぎました。自信を持っておすすめできる一冊なので、在庫あるうちにお手に取られることをオススメします。願わくば「咲-saki-」のファンが実在制服の服飾デザインの面白さの虜になることを願って。

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以下、本の中で紹介されている学校の紹介。「★」はブランド制服。私の勝手な関心でラベル付けています。
(冬)=冬服
(間)=中間服。冬服からジャケットを脱がせたり、夏服の長袖やニット着用等
(夏)=夏服
(盛)=盛夏服。夏服が更に涼しげなポロシャツやワンピースなど。最近静かなブーム
(現)=現行モデル ※2016年12月現在。これから旧制服にもなるんだろうな。イヤだー
(旧)=旧制服。つまり廃盤
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掲載30校
・北海道北見緑陵高校(冬)(現)
八戸市立根城中学校(冬)(現)
弘前大学教育学部附属中学校(夏)(現)
山形県寒河江高校(夏)(現)
★目黒星美学園中学校(夏)(現)
お茶の水女子大学附属小学校(冬)(現)
・女子聖学院高校(夏)(現)
・千葉県立木更津高校(夏)(現)
鎌倉女学院高校(冬)(現)
茨城県立佐和高校(夏)(現)
・栃木県立宇都宮商業高校(冬)(現)
富山県富山高校(冬)(現)
・愛知県立東浦高校(間)(旧)
・愛知県立成章高校(夏)(旧)
小松市立丸内中学校(冬)(現)
・静岡県立二俣高校(冬)(旧)
日ノ本学園高校(冬)(現)
・愛徳学園高校(冬)(現)
奈良県立奈良情報商業高校(間)(現)
和歌山県立桐蔭中学校(間)(現)
京都府立海洋高校(夏)(現)
大阪府立八尾東高校(冬)(旧)
鳥取県立米子東高校(盛)(現)
愛媛県今治西高校(冬)(現)
広島市立沼田高校(冬)(現)
・青雲高校(冬)(旧)
・宮崎県立宮崎大宮高校(間)(現)
熊本県立八代工業高校(夏)(現)
・池田学園高校(夏)(現)
鹿児島県鹿児島中央高校(夏)(現)

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艦娘全国制服図鑑 vol.1

「艦娘全国制服図鑑 vol.1」
ねこ缶/ぬこやろう
2016年12月(C91)初版

艦これキャラに実在学校制服を着せる企画。全国津々浦々、なかなかセレクションが興味深いです。少なくとも制服初級者が選ぶ学校ではないですね(何が初級なのかは置いといて)。

どの学校も特徴が多い制服であり、それを艦これキャラに着せると、本当にアニメ制服に見えてしまう。ミニ丈スカートが多かったり、セーラー服の胸当てのトンガリを見ると、そんな印象を持ってしまいますが、作者もそこは気にしているようで、スカート丈は実際はこれくらい…とフォローを入れている姿勢がいいですね。

水戸第二高校は夏服が紹介されているのですが、これはイイ!キャラと言い作画といい、少し幼く見えるという制服の正確をうまく表現しています。勿体ないのは羽黒高校。イラストは男子のジャケットなんですよね。vol.2も期待していきましょ!

掲載19校。校名の右の[]は艦これのキャラです。

大阪薫英女学院中学校[龍驤]
佐久長聖高校[初雪]
・大川樟風高校[初霜]
岡谷工業高校[漣]
・札幌光星高校[清霜]
・鉾田第二高校[如月]
上田西高校[霧島]
・成田国際高校[北上]
・羽黒高校[羽黒]
・札幌東商業高校[利根]
・水戸第二高校[まるゆ]
法政大学女子高校[霞]
・長崎西高校[電]
・大和田中学校[リベッチオ]
伏見工学院高校[榛名]
日生学園第一高校[叢雲]
・東奥義塾高校[那珂]
仙台育英学園高校[山城]
・晴海総合高校[初霜]

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愛知県JK最新ブレザー事情'16

「愛知県JK最新ブレザー事情'16」
  初恋プチフレア/さといも屋
  2016年10月(名古屋コミティア)初版

愛知県を中心に精力的に制服本を制作する、さといも屋さん初のブレザー本。前作がセーラー服本だけに今回はブレザー一本で攻めている。セーラー服本で感じた堅苦しさは一切なしに、一気に見て楽しめる一冊です。

1テーマを1ページ、頁あたり2制服(2校)が掲載されています。ちょうど下記の掲載校一覧はページ順で載せているので、愛知の制服通ならその規則性が透けて見えてくるはず。詳細は書きませんが、とても興味深いセレクションです。ブレザー制服をテーマ毎に並べることで、ブレザー制服という一言では片付けられない面白さが浮かび上がるし、愛知という校数が多い県ならではの多種多様な制服を知ることに喜びが湧いてきます。

作者に対して思うのが、はっきりした輪郭の絵とキャッチーなコピー、それを活かす企画力です。数ある制服本の中でも、もっとも商業本に近い位置にいる作家さんだと思う。次回作もどんな企画で驚かせてもらえるのか楽しみであります。

掲載20校

・名古屋大谷高校
・愛知県立愛知総合工科高校
・清林館高校
・愛知県立犬山南高校
・愛知県立五条高校
・愛知県立旭野高校
・愛知県立岩倉総合高校
・星城高校
・愛知黎明高校 普通科
・愛知黎明高校 看護科
・中部大学第一高校
愛知教育大学附属高校
・愛知県立豊田東高校
日本福祉大学付属高校
豊田大谷高校
・愛知県立大府東高校
・愛知県立三谷水産高校
豊川高校
・藤ノ花女子高校
・桜丘高校

f:id:seifuku3:20161203163228j:plain制服の特徴がはっきりわかる、わかりやすいイラスト